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読書 Citizen of the Earth

色々駆使して脱サラを模索している男のブログ。内容は特に方針も無く、気の向くまま更新しています。自称・地球市民。

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セルフ・ネグレクト

スマホのバナー広告につられて買ってみました。

榎本由美 著: セルフ・ネグレクト



タイトル通り、社会問題となっているセルフネグレクトを題材とした漫画です。
セルフ(自分)をネグレクト(放棄)する。

強いストレスなどから何もできなくなり、
やがて衰弱して誰に知られることもなくひっそりと死んでいく。
しばしば話題になるゴミ屋敷などもそうですね。

かつては伴侶に先立たれた高齢者などが主だったのですが、
酷いストレス社会により、最近では過労で心身を壊した若年層も増えてきているそうです。

本作もそんな世相を反映するかのように、登場する人物は30~40代。
自分自身ではどうしようもなく、破滅していく三人の女性の人生を描いた、
オムニバス形式の漫画です。




まず結論から言えば、
救いが無さすぎて読後感は最悪。


そりゃーね、現実なんてこんなもんどころか、もっと酷いでしょう。
この漫画の場合、孤独死という最悪の結末だけは迎えていないので、
むしろ現実と照らし合わせればマシな部類に入るのかもしれませんが。
(しかし3話目の30年間引きこもった女性はもう、あの後孤独死確定でしょう・・・)

でも漫画なのだから何かしら救いがあって欲しかったなというのが本音。



何より残念だったのが、社会問題を題材にしている割には、
主人公が追い詰められていくのを淡々と描写しているだけで、
問題提起しているようには思えませんし、メッセージ性などもありません。


冒頭で本作の人物を「自分自身ではどうしようもなく、破滅していく」
と紹介しましたが、その「どうにもできない理由」っていうのは
普通に生活できている人から見れば、自業自得としか受け取れないような内容ばかりなんです。

でも当人にとってはそうじゃない、ということが上手く描写されておらず、
セルフネグレクトに対する理解が浅い人が本作を読んでも、
駄目人間が相応の末路を迎えた、ぐらいの感想しか出ないんじゃないかなぁ。




やっぱり、デリケートな社会問題を題材に作品を描くのって難しいんだなと、
しみじみ感じさせてくれる漫画でした。


妙に続きが気になる見せ方の広告が多いけど、
ぶっちゃけバナー広告で紹介されてる漫画が面白かったことって、一度も無いですね。
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[ 2018/07/27 23:08 ] 読書 | トラックバック(-) | コメント(-)